コロナ禍の中のフィクションー2021年ー
2021年、今期も新しいドラマがスタートした。
しかし、例年と違うのは、今年のドラマは、外出自粛、緊急事態宣言、コロナ禍の中で構想が練られ、撮影されるドラマ。
自然と皆、伝えたいテーマは絞られてくる。
感染症、政治、経済、夢、命。
そういった自分の将来に関わることに思考を巡らせた2020年。
仕事や日々の生活を見返し、失業した人、転職した人、夢を諦めた人。
その決断は大きなターニングポイントとなったはずだ。
それはドラマを作る人たちも同じ。
ソーシャルディスタンス、PCR検査、消毒、マスク。
厳しい接触条件を乗り越え、今の自分達ではできない、
ある意味”コロナ禍の中のフィクション”とも言える体を張った芝居で
今の世の中に伝えたいエンターテイメントを作り上げた。
全てのドラマをチェックしたわけではないが、
やはり、今期のドラマ、第一話は
「お金がない」というワードが多かった。
「知ってるワイフ」(フジテレビ)
「ウチの娘は、彼氏ができない!!」(日本テレビ)
どちらも、コロナによる失業が理由ではないけれど、
前者は質素な生活に嫌気がさして、タイムスリップする主人公。
後者は母親の仕事の減少により、一念発起する親子。
お金がなく、生活苦で自殺の道を選んだ人が後を経たなかった昨年。
同じようにお金に苦しんでいる人は多くいる。
そんな人にはぜひ、お金がきっかけのドラマを見て、お金以外の大切なものを見つけて欲しい。