私の7割はエンタメでできている

発達障害と診断された自分がエンターテイメントに触れて、感動したことをレビューとして綴ります。

『着飾る恋』はキャストも着飾っているからこそ観られるドラマ

 

様々な胸キュンドラマを生み出してきたTBS火曜10時枠。

 

今季のドラマは『着飾る恋には理由があって』

 

 

『恋は続くよどこまでも』『中学聖日記』などの脚本で知られる

 

金子ありささんのオリジナルドラマです。

 

主演は横浜流星さんと川口春奈さん。

 

他に、向井理さん、丸山隆平さん、中村アンさん、山下美月さん、高橋文哉さんなどが脇を固めます。

 

 

どれだけ、美男美女を集めれば気が済むんだ笑

 

 

まず、シェアハウスの4人の顔面偏差値が高すぎます。

テラスハウスでもこんなメンツ揃いません。

料理人、インフルエンサー精神科医、画家。

現実ならそこまでのルックスを要求されないジャンルの職業の

人たちがほぼ毎日、表参道を犬の散歩などしながら通行している。

芸能事務所に声をかけられすぎて生活どころではないはずです。

(ちなみに犬のコージもアイドル並みに可愛い)

そして顔面偏差値が完璧なのに、中身は皆どこか欠けています。

ギャップといえばいいでしょうか、これが4人が愛される理由であり、

このドラマを面白くしている要素です。

 

現実なら、気分で仕事を決める一匹狼の個人事業主や、

初対面(対面すらしていなかった)の相手の部屋のドアに

「風呂長すぎ」といったポストイットを貼る芸術家などは

他のルームメイトから苦情がくる典型的なタイプですけど、

やはり、心のどこかで”美男美女だから”という理由で視聴者は

「変わっていて面白い人」として見守ってしまうのでしょう。

また、ここは1度挫折を味わった人間が集まったシェアハウスなので、

皆さんお互いの言動に寛容な部分もあり、

社会に揉まれた大人の良さを表しているようにも感じました。

 

社長は後半で主人公の恋敵になる設定と予想

 

次に、社長がイケメン。これは目を瞑るとして、

第1話で突然の退任、失踪。

森七菜さんと中村倫也さんのデジャブかと思いましたが、

イケメン社長は辞めるところもかっこいいのがズルい。

気のあるのかないのかわからない部下に宅配で花を送り、

「桜、一緒に観にいけない。ごめん」って、

これも、顔面偏差値の為せる技です。

送る花を、桜にしてあげればいいのにと思いましたが、

それではこの後の花見の展開が薄れてしまうからだったのでしょうかね。

 

美女の後輩はヒーローとアイドル

 

さらに美人OL川口の後輩2人も令和をときめく美男美女。

仮面ライダー乃木坂46センター。

ヒーローとアイドルがこんなところで何残業しているんだと。

こちらに関しては、若い割には仕事に真摯で頑張っている姿が見えたので

「悪い人じゃなさそう」ということで落ち着きました。

上司も飯尾和樹さんという気さくな方で、職場の空気も悪くなく、

恵まれていますよ川口春奈さんの職場は。

 

 エンディングのおまけに一番の”理由”が描かれている

 

 

このドラマの結末には、いつも主人公駿の行動の裏付けシーンがあり、

個人的にはここが一番このドラマオリジナルでキュンとするポイントです。

 

第1話では、真柴を車で拾った理由。

恋愛ドラマだから、単純に「可愛くて気になったから拾った。」

でもいいのですが、

「自分が急いでいるのに、

他にタクシーを必要としている人に譲って健気なところを助けたかったから拾った。」

という理由で行動を起こした駿のキャラクターにキュンとします。

 

第2話では、駿が花見会場に残っていた理由。

恋愛ドラマだから、偶然とか運命という言葉で片付けてもよかったのですが、

前日の喧嘩のことを反省していた真柴が、

誰もいない花見会場に来て落ち込む姿を想像し、自分が残って

花見に付き合ってあげようと彼女が来ることを信じて待っていたところにキュンとします。

 

第3話では、駿が選んだ服の理由。

ドラマだから視聴者サービスで川口春奈に面白い格好させようという思惑があったのかもしれませんが、

服を買いに行った店先で女性の服選びにあたふたする駿が店のおばさんに

「好きなのね」と核心をつかれ、

動揺して適当に選んでしまったという裏設定にキュンとしました。

 

極め付けは令和3年の流行ワード”デジタルデトックス

 

3話のラスト、食事中に真柴がスマホを観ようとするところを駿が取り上げ、代わりに

その手をぎゅっと握ります。手を繋ぐことでスマホを触らせない、

これが着飾る流”デジタルデトックス

手を繋いだまま話は盛り上がり、いつの間にか手を繋いでいることが自然になってしまった2人。

これだって、まだ付き合ってもない男女がやっていい行為ではありません。

うっかりキスよりハードルが高い。

幼馴染の毛利蘭と工藤新一くらい付き合いが長くないと不自然です。

でもこれもやはり、美男美女だから許されるんでしょうね。

 

これだけ美男美女が集まっていると、劇中に表立って

彼らの容姿を褒める台詞って要らないんだなと思いました。

あの世界では、横浜流星川口春奈レベルが中の上くらいなのでしょう。

そして美男美女揃いなのに、誰1人として、自分はイケてると思いながら

自分を主張しているキャラがいないというところが何故か好感がもてます。

それぞれ着飾る理由がしっかりと描かれているから、

ただの『美男美女がシェアハウスでドキドキの共同生活』

バラエティではなく、

『着飾る恋には理由があって』という、

理由をつい探してしまう、胸キュンドラマになっているのです。

 

第4話では横浜流星さんの恩師生瀬勝久さんが登場します。

共演の多いお二人がどう絡んでくるのかにも注目です。